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1ザザムシ、信州昆虫食調査を通してザザムシ、信州昆虫食調査を通してさて、信州の昆虫食レポートの最後を飾る食材はこちら。「ザザムシ」。私は長野県に来るまでこの食材を知らなかった。ザザムシとは伊那市にのみ残る伝統的な昆虫食だそうで、以前は長野県全体で食べられていたものの、残念ながら上田氏にはザザムシ漁の文化は残っていないらしい。今回ばかりは伊那市のレポートになってしまうのだが、それでも調査によって発見したことや気づきがあったので共有したい。改めてザザムシとはトビケラ、カワゲラ、ヘビトンボなど、川虫のうち食用にする幼虫の総称である。天竜川で最も「ざざむし漁」が盛んで、天竜川漁業組合が許可した漁師でないと漁を行うことができない、れっきとした産業である。山国である長野県では動物性タンパク質の確保が難しかったが、伊那市では川魚屋がザザムシを採集し、加2024-01-29
2蜂の子蜂の子前回に引き続き昆虫食を紹介する。今回は信州昆虫珍味の中でも特に美味しいと言われる機会が多く、一部の家庭では比較的常習的に食べられている蜂の子を調査した。  信州で主に食べられている蜂の子はクロスズメバチの幼虫らしく、この種は地中に巣を作ることから「地蜂」とも呼ばれるそうだ。一部地域ではクロスズメバチを「スガレ」や「ヘボ」という特有の名称で呼ぶ地域もある。蜂を食べる行為は実は全国的に類似例が多く存在する。信州蜂食の中心地伊那市では蜂の子を採るために「蜂追い」なる独自的な伝統技法があり、これは生態系の文化的・供給サービスの代表的な例としてあげられるだろう。クロスズメバチが多く生息する中部地域でも地域によってその食慣行には差があり、食用としての蜂採取は信州内で、より積極的な動きが2024-01-29
3蚕のサナギ蚕のサナギ 前回イナゴを中心に信州の昆虫食について紹介したが、今回を含めあと三回投稿する。今回の主役は蚕だ。  上田市は過去、蚕糸業において国内でも有数の産地として名を馳せていた。今は蚕糸業は見る影もないのだが、現在のその面影を拝むことができる。その一つが蚕のサナギの佃煮である。前回紹介を失念していたが、イナゴ、蚕のさなぎ、次に紹介する蜂の子、ザザムシの佃煮は伊那市の食品会社「つかはら」で製造された物である。購入したのはツルヤ神畑店である。(身近に売っていて驚いた。)  蚕の歴史をさかのぼると、195年、百済によって蚕種が日本に伝えられ、283年には養蚕と絹織物の技術が伝えられた。実は日本では生糸だけではなく蚕種の輸出も経済発展を支えていた。韓国、中国、タイなどを中心とした東アジア地域では高級2024-01-29
4イナゴイナゴ 今回は信州の珍味の一つイナゴについて調査した。というのも、現在様々なフィールドで昆虫食が話題を呼んでおり、今後の食糧問題や、宇宙食の代表品目として注目されることが増えてきた。長野県(主に南部)では昆虫を食べる文化があったと聞き、さらに上田市でも養蚕業の傍ら蚕のサナギを食べることもあったという。長野県は100年ほど前に一般的に家庭で食べられていたイナゴや蜂の子の佃煮を商品化したことで県内に昆虫食が普及したのだという。現在では好んで昆虫を食べる人は少なくなってしまったが、現在でもザザムシを使った新商品を開発した高校生がおり、未開の昆虫食の可能性があるといえる。2024-01-29
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