2017/01/28投稿、マイブログからの転載。
長野大学に赴任した最初の年、まだ蚕都上田や小県蚕業学校などの予備知識がなかった頃、上田東高校を視察で訪れ、たまたま目にしたこの校歌に驚愕しました。「校基百年」碑の裏面に刻まれています。
作詞 土井晩翠
作曲 岡野貞一
小県蚕業学校は1892年の創立です。明治以後の唱歌で最も著名な作詞家、作曲家の名前を見て、何という歴史のある学校かと。さらには歌詞がただ事ではない。
3番まで歌詞がありますが、2番の歌詞は少し来るモノがあります。
♪国の富増し 世を利する
わが蚕業の 尊きを
あけくれ常に 胸にして
青春の子ら 励み合う
富国の中核産業であった蚕業を担う人材を育成する使命が謳われています。蚕業の尊さを明けても暮れても胸にして励まし合う。土井晩翠がこんなにも露骨な国策的な歌詞を書いたのかとそのことにも驚きます。
歌詞だけでなく、どんな校歌か聞いてみたいものです。
校歌ばかりでなく、校内に植えられている桑の木も印象的です。
管理番号 | 1085 |
---|
カテゴリ名 | 歴史文化スポット |
---|