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別所温泉 解説
塩田平を囲む山なみの西方にそびえる夫神(おがみ)岳のふもとに、この地方の古い歴史とともに、絶えまなく湧き続けて来たのが別所の温泉である。この自然の出湯と人とのかかわりは、夫神岳の麓から古代の布目瓦が多数発掘されたことによっても、その古さが想像される。 国造や国府の所在していた古代から、庶民の安息療養の場所であり、また温泉の効能と医薬信仰が、やがて仏教の霊場としての北向観音堂となったであろう。 別所の温泉は昔から”七久里(ななくり)の湯”と呼ばれたといわれ、平安時代の有名な和歌集にもその名をとどめている。 鎌倉時代には北条氏の居館塩田城にも近いので北条一族の好んで来湯することも多かったと想像される。国宝八角三重塔のある名刹安楽禅寺は北条氏の開基によるところから、別所という地名は
2023-01-25
2
大師湯(だいしゆ)慈覚大師の湯について
大師湯は慈覚大師の湯とも呼ばれていたそうです。 天長二年(825年、平安時代)比叡山延暦寺の座主円仁慈覚大師が北向観音堂建立のため当地に来錫の際、好んで入浴したので大師湯と名付けられたそうです。 かつては北向山に参詣した籠の者が夜通し入れ替わり利用したので籠の湯ともいわれました。 昔、矢傷を負った雉子が湯あみして傷をいやしたので「雉子湯」と呼んだこともあったそうです。 安楽寺開山樵谷、二代幼牛の両禅師の木像(重要文化財)が夜な夜な入浴されるので、尊貴を恐れた村人がついに木像の目玉を抜き取ったという大師湯にまつわる伝説もあるそうです。
2022-01-26
3
外湯について
別所温泉には石湯、大師湯、大湯の3つの外湯があります。 そもそも外湯とは温泉街に存在する宿泊施設を伴わない公衆浴場であり日帰り入浴施設のことを指します。 現在新型コロナウイルスの感染拡大防止のため入浴者数と入浴時間が制限されていますが、今もなお地域の方々に深く親しまれているようです。 実際に外湯に入り地域の方のお話を伺いました。 皆さん大切な交流の場所であり温泉成分も体に良く疲れをいやしてくれるため時間を決めて入浴できる日は毎日入浴しているそうです。 利用者の年齢層は高めでしたが大切な交流の場として機能しているようです。
2022-01-26
4
温泉薬師瑠璃殿
別所温泉北向観音境内にある温泉薬師琉璃殿。 この温泉薬師は伝説には行儀菩薩の創建、慈覚大使の再建と言われているが、以前の一は今の「大師湯」の西隣にあったそう。 1741年湯川の氾濫によって薬師堂は流され1743年から再建を湯本講中で計画したとのこと。 現在も残る建物は1809年に湯川講中の積立金により再建された。 崖に建てられた薬師堂であるがその安定感に驚く。 建設の方法に昔の人の知恵が絞られているのではと思う。
2021-05-05
5
議事書類綴
別所温泉の外湯が5ヶ所されているが残っているものは3ヶ所である。 大正8年別所村_議事書類綴(上田市公文書館所蔵)によると村営温泉:大湯・玄斉湯・大師湯、久我湯・石湯 5ヶ所改修議案が提出されている。(大正8年12月18日提出) 現存の外湯は大湯、大師湯、石湯の3ヶ所であり、2ヶ所が廃止になった時期と理由を調べたい。
2021-02-27
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