所沢でAlice Sara Ottを聴く

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コロナ禍で長い間、コンサートが数少なく海外アーティストの来日公演も先送りされてきました。ピアニストのAlice Sara Ott(アリス=紗良・オット)が久しぶりに日本公演ツアーをすることを知り、5/28(日)、所沢のコンサートホール、ミューズを訪れました。

所沢市民文化センターミューズ https://www.muse-tokorozawa.or.jp/

所沢とはこれまで意外に縁がなく、そもそも訪れることが初めてです。そしてミューズを訪れてみて正直びっくりです。ミューズは大ホール、中ホール、小ホールを備えています。大ホールは2000席の規模。人口34万人規模の都市の文化施設としては立派な上、Sara Ottだけでなく、クラシックコンサート、古典芸能の上演などが催されています。これだけの催しがあることは集客ができることを意味しています。所沢市の文化的な裾野の広さを感じ、うらやましさを感じました。

Sara Ottを聴くのは今回が3回目です。過去2回はN響、日フィルのコンサートの客演ででした。やっと念願のリサイタルを聴くことができました。しかも『Echoes of Life』と題する魅力的なプログラム。

昔のクラシック曲を聴くこととは私たちにとって現代の文脈においてどのような意味があるのかを素直に問いかけていました。答は聴く側にもある。リゲティやニーノ・ロータや武満徹などの7曲が”間奏曲”的にショパンの『24の前奏曲』の途中に挟まり、都合31曲が連続し、さらに映像が映し出される中で演奏をするメディアミックスのリサイタル。音楽が共鳴しあい、ショパンが新たな音楽の創造の源泉になっていました。演奏ができないコロナ禍の中で自身の音楽が内省的に磨き上げられた「創造的なものの答え」となり、このリサイタルプロジェクトからこだま(echoes)していたと思います。その内省的なアウトプット化が何にも得難いと感じたリサイタルでした。あらかじめ予告した演目を演奏するルーチンの演奏会からの似て非なる跳躍を感じました。

リサイタルも魅力的ながら、感心したことがいくつかあります。それは流暢な日本語で心情が伝わるように自然な言葉で観客に語りかけてくれたこと。もう一つは多発性硬化症に陥っていることを自ら告白されていること。クラシック音楽の絶えざる可能性、その新たな価値を今さらながらに感じさせてくれました。

登録日:2022-06-05 投稿者:ミッチー
地区コード埼玉県
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