「宮坂製糸所」は、岡谷製糸場に併設されている製糸工場だ。貴重な動態展示を行っており、実際に生糸を繰る様子を見学できる。私が見学に訪れた際には、工場の方から様々なお話を聞くことができて大変勉強になった。その中でも、特に「蚕の品種改良」と「蚕と医学」についてのお話が記憶に残っている。
まず「蚕の品種改良」では、蚕はメンデルの法則により必ず交雑が行われており、交雑種は病気に強かったり、糸が多く取れたりするため、安定性が向上することを知った。また、蚕に蜘蛛の遺伝子を導入することで、伸縮性や強度に優れた糸の産出が可能になるという話は驚きだった。
次に「蚕と医学」では、蚕は研究所や製薬所で医薬品の開発にモデルとして用いられたり、薬品やワクチンに利用されたりしていることを知った。まだヒト用のワクチンは流通していないが、犬や猫用のワクチンは既に流通しているとのことだった。「蚕」と聞くと、シルクのイメージが強かったため、医学的にも多くの可能性を秘めていることを知り衝撃を受けた。
参考URL:宮坂製糸所
地区コード | 岡谷市 |
---|
管理番号 | 2437 |
---|
カテゴリ名 | 私の地域探究 |
---|