★角川武蔵野ミュージアム https://kadcul.com/
角川武蔵野ミュージアム(所沢市)には心地よくインスパイア―されました。社会のデジタル化が進み、社会が知識循環型に大きくパラダイムシフトしつつある現代において日本ではその兆しすら見えにくいというのが実情です。そのような現代において、思うように進まないМLA(Museum, Library, Archives)連携をいとも簡単に乗り越え、しかも古臭い施設の既成概念をひきずることなく、誰もが知的に楽しめる、そして親しめる新しいタイプのミュージアムを具現化しています。見事というしかありません。
産業の斜陽化が止めようがない出版業界の雄でもあるKADOKAWAが世界の知識体系・知識環境がデジタル化により否応なしに再編されつつあるアートや文化のコンテンツやアミューズメント性に生き残りをかけた壮大で大胆なチャレンジと捉えることもできます。所沢市とKADOKAWAが共同で取り組んでいる「COOL JAPAN FOREST構想」の事業化。企業が行政とタグを組み、ここまで大胆に踏み込んだ事業事例はめずらしい。
京都国際マンガミュージアムのようなメディアアート系のミュージアムはこれまでにもありますが、特定のジャンルに特化したミュージアムではなく、単なる複合的なミュージアムでもなく、自ら関わり、楽しむ人々の知的なアクティビティ文化を包摂する、エンタテイメント空間といった表現がより実態に近い。松岡正剛氏が長年手がけてきた「知の編集」を可視化し空間化したという印象を受けます。体験したり遊んだりする中から知識は編纂され創造される。「知識循環型社会」の殿堂装置という感じがします。この考察は機会を改めてじっくりと取り組みたい。
地区コード | 埼玉県 |
---|
管理番号 | 3175 |
---|
カテゴリ名 | 歴史文化スポット |
---|