教員向けd-commons.net(eduスクウェア)の研修会 アンケート結果&考察

日付: 作成者:シャオリン

教員向けd-commons.net(eduスクウェア)の研修会 アンケート結果と考察のまとめ。 ※注 一部の記事でクリップファイルを併用した説明を行っていますが、現在マイテーマからクリップファイルに登録した画像は参照できません。

★クリップ

教員向けd-commons.net(eduスクウェア)の研修会 アンケート結果

2022年10月31日(月)に、教員向けのd-commons.net(eduスクウェア)の研修会が開催し、その中でアンケート集計が行われ、36名の方に回答いただいた。

アンケートの内容は下記の通り、機能面についての問いかけである。

問1、記事閲覧の際に不便はありましたか?
問2、問1で「はい」と答えた方、どのような不便がありましたか?
問3、記事投稿の際に不便はありましたか?
問4、問3で「はい」と答えた方、どのような不便がありましたか?
問5、eduスクウェアは学習の役に立ちそうですか?
問6、問5で「いいえ」と答えた方、何故そう思いましたか?
問7、eduスクウェアを体験してみて、欲しいと思った機能はありましたか?
問8、eduスクウェアに関してご意見やご要望がありましたら、ご自由にお書きください。

「問1」について「はい」と答えた方は0名であり、記事閲覧時には不便を感じることは少ないという結果になった。
「問3」の質問に「はい」と答えた数は全体の約20%であり、記事閲覧の質問に比べると数が多いことが分かった。
内容としては「HEIC拡張子の画像がダウンロードできない」「複数の画像投稿の仕方が分からない」といった回答が見受けられた。
「問5」に「いいえ」と回答した方は0名であり、先生方から役に立つという回答を得られた。
「問7」については「授業ごとにトピックを作成する機能やクラスを作る(分ける)機能」「コメント機能」「グーグルマップの位置登録」「グループ機能(共同編集)」等の追加要望が複数上げられた。
「問8」は「使いやすい」「生徒でも扱える」「面白さを実感した」といった評価のコメントが多く、総評的に見て高評価であることが分かる。

投稿時に不便と感じたポイントは「拡張子が対応していない」「複数の画像投稿の方法が分かりにくい」点である。後者については、編集画面で方法を記載すれば解決する可能性がある。「よくある質問」といった項目を作成し、他の不明な点も一括に纏めて回答を行えば、よりユーザーフレンドリーになる可能性がある。
欲しいと思った機能は「コメント機能」と回答した方が多く、記事の評価や投稿者からの返信を可能にして欲しいという回答が見受けられた。コメント欄の要望は以前より多方面から届いているため、コメント欄の設置は必須なのではないかと考えられる。

ただ、全体的にd-commons.net(eduスクウェア)の評価は高く、機能面には大きな問題は存在しないと考えられる。


d-commons.net考察 その1「SNS化が求められている?」

先日のアンケート結果の中で、このような要望が複数上がった。

・地域と共有する機能
・いいね等のアクションボタン
・コメント機能

教員向けd-commons.net(eduスクウェア)の研修会 アンケート結果

以上の要望の共通点は、投稿者と閲覧者に繋がりを作る機能、即ちSNSの機能である。コメント欄やいいねボタン等は、ツイッターやインスタグラムに搭載されているスタンダードな機能であり、これらが無くては他者と結びつくことはできない。今回のアンケートでは、コメント欄の設置を求む声が多かった。
SNSが一般化した今日に適するためにも、学習という観点からもSNS機能は有用だと考えられ、実装が求められる。

SNS機能の実装によるメリットは、以下のとおりである。

1、投稿者と閲覧者の意見交換により、互いの見聞が広まる
2、意見交換の記録を残せる(口頭での意見公開では記憶に残りにくい)
3、評価による投稿者のモチベーション上昇
4、地域との結びつきが強くなる
5、SNSの扱いについて学べる

※メリットの詳細、考察等
(5/9 ゼミ記録)共有する事の楽しさとは?リアクション?いいねボタン?
(5/23 5/30 ゼミ記録) 子供たちの成果物を読んでみて


SNS機能の実装によるメリットを箇条書きしたが、「SNS機能の実装にはメリットがある」のではなく、「SNS機能の未実装はデメリットである」といったほうが的確ではなかろうか。
何故なら、現状のd-commons.net(一部除く)には交流の場がなく、閲覧者と投稿者の両者がフィードバックを得られないためである。謂わば一方的な投げかけで終了している。

学習とは、評価をもらって初めて成り立つものだと私は考えている。

他者からの評価や意見交換は学習を更に深め、モチベーションも上昇する。折角記事をしたためても、評価の機会を逃してしまうのは非常に勿体ない。
評価と交流の機会を逃すことやモチベーションの維持が困難になる可能性などを考えると、SNS機能の未実装はデメリットであり、実装して漸く学習の場になると私は考える。


d-commons.net考察 その2「方法はあるがやり方が分からない機能」

以前行ったd-commons.net研修会アンケートに「複数の画像を投稿するやり方が分からない」といった意見があった。

教員向けd-commons.net(eduスクウェア)の研修会 アンケート結果

この意見を読んだ際「やっぱり」という感想を抱いた。
画像選択の方法自体は存在する。Ctrlキーを押しながら投稿したい画像をクリックすることで複数選択が可能である。

しかし、この方法はPCの扱いに慣れている人には常識かもしれないが、扱い慣れていない人には分からないだろう。同じ疑問を抱く利用者は、今後も出てくると思われる。
(複数の画像を一括で投稿し、かつ備考欄も設けてある「クリップファイル機能」が存在する。クリップファイルはとても便利な機能だが、登録方法がやや複雑である。
クリップファイル機能の要望)

同じく、URLのハイパーリンク化も説明はないが方法は存在する。これはaタグを用いれば、URL先をワンクリックで開くことが可能になる。
この方法は不慣れは人はおろか、PCやSNSに慣れている人でも思いつくか微妙はラインであり、そもそもaタグの書き込み自体手間がかかる。

以上のように、PC初心者や不慣れな人では方法が分かり辛い機能が幾つか存在する。
小学生以下の児童は勿論、生徒達を指導する先生方も気付かない可能性がある。先生方が知らない場合、生徒に教えることはできない。

老若男女全てのユーザーの目線で物事を考える必要があるとアンケートを読み改めて感じた。

対処の方法は幾つかあると思われる。

1、編集画面にやり方を記載する。

2、「よくある質問」「チュートリアル」等の項目を作成する(動画で説明するのもアリかもしれないが、制作に手間がかかる。)

一番わかりやすい対応は「1」だと思われるが、「2」のようなマニュアルを作成するのも一つの手である。
ただ、文章によるマニュアル化は、PCに慣れ親しんでいない方には拒否反応があるかもしれない。複雑な文章で作成するのではなく、図を加えたやり方や分かりやすい文章での作成が望まれると考えられる。


d-commons.net考察 その3「記事まとめ機能」

先日のd-commons.net研修会アンケートに、以下の意見が上がった。

・授業ごとや単元ごとにトピックを作成できる機能
・クラスを作れる機能、その時間ごとに投稿できる機能(授業ごとできるように)→後にすぐにフィードバックができるように
・1年1組などクラスを分ける機能。
教員向けd-commons.net(eduスクウェア)の研修会 アンケート結果

この回答についてよくよく考えてみると、d-commons.netには複数の人が投稿した記事を簡単かつ見やすくまとめる機能が存在しない。
例えば、「マイテーマ」で自分の記事を連ねる事は可能だが、他者の記事を一緒くたにすることはできない。

一応、他者の記事を一緒にまとめるだけなら現時点でも可能である。
記事のURLを貼り付けて投稿すればある程度のまとめになるが、URLの取得、ハイパーリンク化、投稿者名やタイトルの記載等、記事作成に中々手間がかかる。

今回は、他の人の記事をまとめるの機能とはどのようなものなのか?どのような機能を付ければ扱いやすいのか?をテーマに考察を行った。
(補足やイメージの為、クリップファイルに画像をいくつか添付しました。併せて閲覧してください)


まず、記事をまとめる機能についてである。これらの機能について考え、二つほど方法を思いついた。

一つ目は「マイテーマを他の人の記事も選択できるようにする」である。
現在「マイテーマ」は自分の記事のみを対象にした機能だが、他の人の記事も対象にすれば記事を繋げることができる。これにより、様々な人の記事を1ページに収められ、グループ分けや授業ごとの分別も可能になる。
ただし、現状のマイテーマに手を加えるだけでは物足りない部分が存在すると思われる(設定は面倒にならないか、グループを作る際誰が主体となって設定するのか、誰でもどの記事でも出来るようにするのか等)。

二つ目は「クリップファイル機能のようなまとめ方」である。
クリップファイル機能は、複数の写真を登録し、一括で表示する機能である(使用例:※ツルヤ 冷凍おやき)。
このクリップファイル機能のように、一つの記事に他者の記事を登録すれば、授業中に投稿された記事として纏めることができ、見栄えも良くなる。※2クリップファイル二番目にイメージ図有

次に、記事のまとめ方についてである。上述の通り、まとめるだけなら現時点でも可能だが、URLのコピペやハイパーリンク化等、面倒な手段を踏まなくてはならない。
仮に「マイテーマ」で他者の記事も選択可能になったとしても、結局は手作業で記事を選定する必要がある。
簡単に記事を選定し、手間をかけずにまとめる方法について考察を行った。

「該当するタグやカテゴリーが登録された記事を一括でまとめる機能、あるいは自動でまとめる機能」というものを思いついた。
例えば、タグに「1年1組」と入力された記事のみ抽出し、1組が投稿した記事の一括表示を可能にすればわざわざ手作業で記事を選定する必要はなく、手間がかからない。記事へのタグ登録は学生が行えば良い。
記事に登録されたタグを関連付けしまとめる機能があれば、初期設定を行うだけで簡単なまとめ記事が作成可能になる。

終わりに、前々回のテーマで「コメント欄の設置要望」を取り上げたが、今回の要望と似たような点があると感じた。
それは「共有部分」である。現時点のd-commons.netはアーカイブとして記事を残せるが、感想の共有や自分と他人の記事のジョイントは行えない。
一方的な投げかけや自己完結で終わってしまい、他者と結びつく機能は劣っているように思える。
学習はコミュニケーションやフィードバックがあってこそだと私は考えているため、色々な人と繋がれる機能の実装が望まれる。そうすれば、学習はより楽しいものへ変化するだろう。


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