昔から残っている民話について知る。
★クリップ昔弘法大師という偉いお坊さんがいた。
ある夏の日、弘法様は道を歩いていてのどが渇いたので、川のそばにいるおばあさんに水を頼むことにした。おばあさんはこれで飲めとざるを投げてよこした。これでは、水が飲めない。弘法さまは、何も言わずに立ち去った。
それからしばらくすると、川の水は少なくなり、ついにかれてしまった。
弘法様だと気づいたおばあさんは、もっと親切にすればよっかたと悔やんだ。
昔真田町にやぶやの長者という金持ちがいた。その家では、こふじと呼ぶ下女がいた。こふじは、主人の長者に弁当を届けに行った。その途中に地蔵様が祭られていたので、こふじは弁当からすこしとっておそなえをした。
さて、弁当を開けた長者はおどろいた。こふじが弁当を食べたと思い込み、焼けた火ばしでこふじをたたいた。その時不思議なことにこふじの姿は消えてしまった。
そのあと、地蔵様を見るとたたかれた跡が残っていた。
地蔵様が信心深いこふじの身代わりになったのだった。