別所温泉の歴史

日付: 作成者:ma1u

このテーマを設定した理由は、別所温泉に行き感動したが、どのようにこの地が形成されていった気になったため。この地の成り立ちを調べてみたい。前回フィールドワークで実際に行ったため、その訪れた場所をベースとして歴史的な側面から見ていく。その他調べて重要だと思ったことは追加して記事にしていく。 インターネット等を利用して調べる。

★クリップ

別所温泉

温泉地では日本で3番目の歴史を持つと言われている信州最古の温泉。日本武尊が東征の際に出会った老人から「この山中に七つの湯が沸き出て、人々の7つの苦を助ける」と教えられ、7つの湯が見つかった。そこで東征の兵士たちが、この湯につかって疲れを癒やすことができたことから「七苦離の湯」、その後この湯が永く栄えるようにと「七久里の湯」と呼ばれるようになったとされている。


北向観音堂

北向観音堂

ダウンロード

厄除観音として知られる北向観音堂は、天長2年(825年)に比叡山延暦寺座主慈覚大師円仁(えんにん)によって建てられた霊場である。一度は源平争乱の中、木曾義仲の手によって八角三重塔と石造多宝塔を残し全焼してしまったが、建長4年(1252年)北条国時によって再興された。ここには、鬼女紅葉退治絵馬が飾られている。


鬼女紅葉伝説

鬼女紅葉伝説

ダウンロード

この伝説は諸説あるが、その中の一説を紹介する。

会津の子供に恵まれなかった夫婦が子どもを授かった。幼名を呉葉(くれは)といった。京にのぼり源経基(みなもとのつねもと)公に仕えたが、美貌と 才気が公の心をとらえ寵愛を受けるようになり懐妊した。紅葉は公の愛を独占するに御台が邪魔になると、魔性を現わし、御台を殺そうとした。そのことが発覚して、信州に流され、戸隠山麓の荒倉山に棲むようになった。信州では京を恋う毎日だったが、或る朝、顔を洗おうとしてふと水面を見ると角が生えた鬼の形相に映った。そこで紅葉は、心を鬼にし、武力を貯え都に力づくで押しのぼろうと決意、盗賊の頭となり、悪事を働いた。あたりの人々を悩ませる鬼女紅葉のことは京にも伝えられ天朝に達し平惟茂(たいらのこれもち)が勅命を受けて紅葉退治に信州へ赴いた。その戦い、惟茂公は大変な苦戦だった。そこで別所観音に参籠、その加護によって紅葉退治をすることができたという。
(『北向山霊験記・戸隠山鬼女紅葉退治之伝』より)
別所という名前はここに登場する平維茂がこの地に「別業」と呼ばれる、現在で言う別荘に相当するものを建て「別所」と呼んだことに由来する。

他にも内容を変えて様々に伝わってきている。気になる人は是非調べてみて欲しい。


三楽時(安楽寺・常楽寺・長楽寺)

三楽時(安楽寺・常楽寺・長楽寺)

ダウンロード

安楽寺の創設ははっきりしていないが、729~749年の間に高層として知られる行基(ぎょうぎ)によって、また、824~834年の間に慈覚大師円仁によって開かれたという説がある。国宝にも指定された八角三重塔があり、こちらに使われている木材を調査したところ、正応2年(1289年)に伐採した木材が内部に使用されていたことがわかり、13世紀末に建築された塔であると考えられている。

常楽寺は北向観音堂と同じく天長2年に建てられた。境内には樹齢350年とも言われる宝船ののような御船の松があり、この宝船で阿弥陀様が極楽浄土に導いてくれるという。また、本堂の裏には北向観音の霊像が出現したとされた場所に700年もの歴史がある石造多宝塔が保存されており、鎌倉時代に天台宗の拠点として栄えていたことが伺える。

長楽寺は焼失して現在は存在しない。北向観音の参道入口に碑が残されている。


別所神社

別所神社

ダウンロード

別所神社

ダウンロード

熊野本宮大社の分霊のため、鎌倉時代(1190~1199年の間)に「熊野社」として建てられた。その後、天和2年(1682年)に現在の場所に転移建設され、明治11年(1878年)に「別所神社」に改称された。


温泉(大湯・石湯・大師湯)

大湯
北条義政や木曽義仲が愛妾である葵御前としばしば入浴したと言われている。北条義政が浴室を建てたことから「北条湯」、葵御前にちなんで「葵の湯」とも呼ばれていたが、後にその溢れ出る湯の量の多さから「大湯」に改められた。

石湯
池波正太郎の代表作「真田太平記」で真田幸村と女忍者・お江が、ここ石湯で出会いその後結ばれるというエピソードから真田幸村の隠し湯であったと言われている。

大師湯
天長2年(825年)比叡山延暦寺の座主円仁慈覚大師が北向観音建立のために来る度に、好んで入浴したことからこの名がつけられた。かつては、北向山に参詣した籠の者が夜通し入れ替わりで利用したため籠の湯とも呼ばれていた。また、昔矢傷を負った雉子(キジ)が傷を癒やしたことから「雉子湯」と呼ばれたこともあった。


地図で見る
情報を探す
キーワード
    同じキーワードを持つ記事